
ニーズ
肢体不自由の方(今回は脊髄梗塞C1~C7)はヘルパーの居ない時間に一人で外出するすことを希望している。そのためには電動車いすから自分でバッテリーを交換すること必要である。しかし、手指の力・握る力が弱くバッテリーを取り出すことが困難となっている。
調査
今回使用した車椅子:ヤマハYEーZモデル。ニッケルバッテリーの重さは約3kg。
バッテリー交換:車椅子の背面にあるバッテリーのボタンを押し続けながら引き抜く。

アイデア
ボタンを押し続けることが難しいため、「押す」と「持ち上げる」という2つの動作に分ける。バッテリーを手元に持ってくることはできると仮定し、依頼者の方が自分で運べる持ち手の形に改良する。これらのアイデアを取り入れ、以下の手順を踏む。
①ボタンを押し続ける。
②腕を通して引き上げる。
提案システム
・ノックカム機構を使用し、ボタンを押し続けられるようにした。
・持ち手の部分を拡大し、滑りにくい素材を使用することで、バッテリーを運びやすくした。

実装・モックアップ
《操作手順》
① 自助具を手に取り付ける
② バッテリーの持ち手に自助具を通す
③ バッテリーを持ち上げる

・持ち上げるための自助具
→指先部分の動きのゆとりを持たせるために空間をつくった。磁石を自助具とバッテリーの持ち手の接する部分に取り付け、引っかける触覚を補う。

・ボタンを押し続ける仕組み
→バッテリーには、ベルトで固定する。また、突起盤の位置を上下に調節できる。
