
女子美術大学 中村 歩乃実 千葉大学 伊藤 夏海 東京都立大学 鬼束 真衣 ハナ ハニファー
ニーズ
視覚障害者にとって、白杖を用いて障害物の存在を感じとることは可能であっても、その物が何であるか認識することは困難である。そこで、人や車など接触すると事故の恐れがあるもの、なるべく白杖で触れることを避けたいものに対応できる道具が必要である。
調査
・Seeing Ai…視覚障害者向けのアプリ。文字、色、明暗などを音声に変換する。使用者は立ち止まって使用。
出典URL「Microsoft|SeeingAiに日本語版が登場」https://www.microsoft.com/ja-jp/ai/seeing-ai(参照 2021-12-20)
・AIスーツケース…視覚障害者向けナビゲーションロボット。2020年に実証実験が開始されているが、現段階では入手困難。
出典URL「AIスーツケース:次世代移動支援技術コンソーシアム」https://caamp.jp/(参照 2021-12-20)
アイデア
・危険因子を認識して音声で伝達できる。
・白杖を持つ際でも片手がふさがることがない。
・操作のために立ち止まる必要がない。
・最終的には耳を塞がずとも音声を聞くことが可能な状態を目指す。
提案システム
固定したカメラモジュールで前方の危険因子を読み取り文字化し、イヤフォンを通して音声で利用者に伝える。

実装・モックアップ
・Raspberry Piの使用
半導体は電気を流すと熱を帯び、その熱で半導体の性能低下、故障の危険性が出てしまう。そこで、熱を吸収し空気中に放熱する冷却を目的としたヒートシンクとファン(HSF)を使用することで消費電力を抑え、長時間使用の期待ができる。

・カメラの装着
購入したバックにはカメラ用の穴をあけ、その裏にカメラを装着した。

当事者の方からのフィードバック
努力している姿が伝わってきた。重量感があるので、コンパクトかつ説明が速い商品を作ってくれたら嬉しい。
※当時、国立障害者リハビリテーションセンターを利用されていた方に、実物をお試し頂いた際のご感想になります。