
ニーズ
困っていることを伝えたい!
知識のない一般の健常者は、視覚障害者が立ち止まっていても困っているのかどうか判断ができない。余計なことをしてしまうのではないかと考え、声をかけるのをためらってしまう。

アイデア
着脱式白杖用ライト
現在、視覚障害者が困っていることを表すポーズとして白杖SOS シグナル(右上図)がある。しかしながらこのシグナルは全国に普及しているとは言いがたい。これを知らなくても困っていることを感じ取れるようなライトを制作した。

仕組み

1.輝度の高いLED
昼間でも見えるように、明るいLED を使用した。より困っていることが伝わるように、点滅して光る。
色は赤だと緊急性は伝わるが危険な雰囲気がするので、見えやすい電球色を使った。
2.振動モーター
目で見なくてもスイッチのオン・オフがわかるように、明かりがついているときは振動する。
3.着脱式
白杖は約一年で替える消耗品であること、個人によって適切な長さが違うことから、白杖に組み込んだものではなく、各々が選んだ白杖に付け替えのできる着脱式とした。
制作にあたって
視覚障害者の方に実際にインタビューをする中で、「日常生活で一番大変なのは移動( 外出) である」というお話を伺った。視覚障害者が外を安全に一人で歩くためには、周囲の補助が不可欠である。しかし常にガイドヘルパーに付き添ってもらうことはできない。よって、周囲の一般人の補助を得るためにはどうしたらよいのかを考えた。
今回の制作は、視覚障害者のためのものであると同時に、健常者のためのものでもあるといえる。誰かを助ける、支えるということは、する方とされる方、双方の意志が合わさって初めて正常に成り立つ。よって、視覚障害者と健常者双方に働きかけ、繋ぐものが作れないかと考えた。