
ニーズ
レインコートの脱ぎ着の手間を省きたい!
雨の日に車椅子で走行するのは、近い場所までか、遠い場所の場合は車や電車を利用するため、駐車場や駅までなどの短い距離間である。そこで大切なのはいかに雨を防げるかではなく、簡単に素早く使用できることである。また、「脱いだ後の畳むなどの処理が面倒で時間がかかる」ことが既存のレインコートを使わない大きな理由の一つであった。
アイデア
着脱と収納を容易にする
頭衣という簡易衣服を模した簡素な形にすることで、着脱も収納も容易なレインコートを制作した。他に、「畳む」以外での簡単な収納方法を考え、棒やひもを利用した案を制作し、また、持ち運びしやすい形についても検討した。

棒を利用した形
棒がレインコートに縫い込まれている
両太ももの横の布に棒を2本縫い込んでいる。普通のレインコートの場合歩く際に棒が邪魔になるが、車椅子の場合は気にならない。

上半身・下半身の布を棒の部分に集める
濡れた面を内側にしながら、上半身の布と下半身の布を真ん中に集める。脱いだ状態から自然に、膝の上で作業をすることができる。

棒をガイドとして巻き付けるように収納
真ん中に集めた布を、棒をガイドとして巻きボタンで留めると、細く収納することができる。「巻く」という方法は、「畳む」よりも簡単にレインコートを小さくすることができる。

その他の形



細長い器具に挟んで巻き取り収納する、ひもを引っ張って縮めて収納する、車椅子に吊るして持ち運びできるなどのレインコートも制作した。
その他の工夫


耳の部分をメッシュ生地に変え、「着用時に周りの音が聞こえづらい」を解消した。
着脱実験
取出・着衣と脱衣・収納にかかった時間
