足の挙上ができる車椅子レッグレスト

足の挙上ができる車椅子レッグレスト

ニーズ

足のむくみを改善したい!
長時間の車椅子利用はむくみが生じやすく、不快感や皮膚の損傷に悩む人は少なくない。
一般的なケアとして、寝た姿勢での足の挙上やマッサージ、弾性靴下の使用が挙げられる。
しかしこれらの方法は実践できる時間が限られてしまったり、手間がかかる、介助者の負担が大きいといった問題がある。

アイデア

テコを利用して足を上げるレッグレスト
車椅子使用中に足を上げられるようにすることで、足の血流を良くしむくみを改善できないかと考えた。そこで足を上げられる車椅子レッグレストを制作した。下肢に麻痺がある人でも簡単に上げられるよう、テコの原理を利用した。

足の挙上ができる車椅子レッグレスト

使い方

1.持ち手の棒を設置
持ち手は取り外しができるようになっており、使用する時にレッグレストに設置する。持ち手は穴にさすだけで設置ができる。

足の挙上ができる車椅子レッグレスト

2.持ち手を下げる
持ち手を下げて足を持ち上げる。テコの原理を利用しているため、少ない力で足を持ち上げることができる。数段階の角度でロックがかかり、固定される。

足の挙上ができる車椅子レッグレスト

3.持ち手を回転させてさらに下げる
上記のままだと持ち手を深く下げられない。持ち手を回転させることでさらに持ち手を下げ、足を上げることが可能となる。足を最大まで上げるとロックが解除され、元の位置に戻すことができる。

足の挙上ができる車椅子レッグレスト

持ち手の検討

プッシュアップの動作を利用した持ち手
レッグレストの制作において、どれだけ楽に足を持ち上げることができるかが重要であると考えた。そこで実際に対象者の方に様々な形状の持ち手を試していただき意見を得た。その結果、持ち手を体の近くに引く動作が困難であること、持ち手を下方向に押す動作が容易であることがわかった。特に下方向に押す動作は、脊髄損傷者にとって日常動作の一つであるプッシュアップの動作に似ているため、容易に行える人が多いのではないかという意見を得た。この意見を参考に、下に押す動作だけで足を上げられるような持ち手を検討し、制作を行った。

足の挙上ができる車椅子レッグレスト

行うのが困難な動作

足の挙上ができる車椅子レッグレスト

プッシュアップの動作を利用した持ち手